もんしーファーム代表の津田です。福井県と福島県の共通するものとして、原発立地数の多さがあげられます。
2011年の震災前は福島県及び福井県に約10基を超える原子力発電があり、その作られた電力は地元で消費されることなく大都会へと供給されていました。(福島県は東北電力、福井県は北陸電力が地元の電力であり、原発の管轄は東京電力や関西電力などでした。)もちろん原発立地によってお金が多く集まっていたこともあり、その当時は需要と供給が一致していたのかもしれません。
ただ農業でも同じことが言えますが、※(1)安全であるというのは存在しなくて、安心であるとしか言えないのではないか思います。
福井県の原発視察は※(2)敦賀原子力館で出来ましたが、福島県では野馬土さんを通じて、原発から20km圏内の所を視察することができました。その当時の印象としては震災から8年経っても復興するのは中々難しいということが分かりました。
特に農業では田んぼだった所を太陽光発電に切り替えていたり、遊休農地の所をドローンのテストにしていたり、元の農地に戻す取組みがあまり進んでいませんでした。
ただそれはあくまでも原発の被害が大きかった所がそうであるだけで、南相馬市などの他の地域では現状に戻っていると思いました。「自然災害」と「人間による人災」の二つの影響が少ない所への移住が増えているのも納得の理由であると感じました。
※(1)有機農家で有名な久松達央さんも著書で、「有機農業だから安全ではなく安心を提供している」と。有機肥料も使いすぎれば悪影響があります。
※(2)現在は一般向けの見学はできません。
2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~385日目~。