もんしーファーム代表の津田です。野菜や果樹には生まれのルーツである原産地という言葉が使われることがあります。日本古来の原産地というと、ヒエやフキやワサビなどと実は少なかったりします。そのため、多くの野菜は海外から渡ってきた種や苗を育ててきたものが今に至っているわけです。
例えば、東南アジアが原産地のきゅうりやナスは、スコールなどの雨が多く降る気候に合った生態系になっており、日本で品種改良してもその特徴はなかなか変わらなかったりします。またナスは1年草ではなく多年草ですので、原産地ではナスが越冬して木になっていたりします。ある意味で気候が合っていない場所で育てているため、夏場の水やりやマルチを行うなどの手間が生まれているのかもしれません。
さて、岡山県の各地区で行われるオリエンテーションツアーに申込みをして現地見学してみたのですが、新規就農相談セミナーの時と打って変わって参加者の少なさに驚きました。赤磐市・井原市では10名弱くらいで、岡山市の時は20名弱くらいだったと思います。
思うに新規就農の補助金制度は手厚いですが、それ以外の所の支援がまだまだ整っていないため踏ん切りがつきにくいのかなと思います。とくに条件のよい農地を借りることや年に数回しか使わない耕作機械などを用意することは、なかなか大変だったりします。また栽培方法の勉強や販売方法なども考えないといけなかったりします。
思うに農業に対する壁がまだまだあるため、情報収集までで止まってしまう人も多いのかもしれません。個人的にはもっとこうしたものがあったらいいのになと思うものが色々あるのですが、それはまた別で。
オリエンテーションツアーは一日を通して、JAの選果場見学や農家さんを訪問して農園見学するなど本格的なものでした。無料で参加出来ることやお昼ご飯も付いていましたので、新規就農者を獲得しようとする行政の意欲を感じることができるツアーだったと思います。
2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~425日目~。