ページ

2022年7月30日土曜日

13.香川のイメージはうどん。みかんと言うと。。。新規就農するまでの道のり~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。GW後半に訪問した香川のみかん農家さんは、直接電話してアポイントを取りました。後にも先にも先方が何も知らない中での直電話はこれだけだったと思います。新規就農を目指していて、みかんをやりたいという思いを伝えたら、思いのほかお会いすることができました。GWの最中、本当にありがとうございます。

また香川県の行政の方も一緒に同席をして頂いて、みかんの現状と助成金等々について色々とお話をしました。こちらのみかん農家さんは約10haの面積がありまして、社員やスタッフが合わせて10名ほどいる大規模農園でした。ここの園主さんは農協に勤められていたのですが、みかん農家となってからは農協以外への販売をしていました。(農協と何があったかは聞いてないです。。。)

販売先は、スーパーやネットや市場やマルシェやレストランなど様々でして、特にその時に強く言われたのはレモンを作った方がいいということでした。国産レモンの需要が年々高まっていることと、ハウスで栽培すれば収穫時期が長いことから安定しやすいことを挙げられていました。みかんの有名産地だとブランド力や生産量で負けてしまうため、違う所で勝負するということを強く感じました。

またこの農園では魚肉・海藻エキスをふんだんに散布する独自の方法を行っており、欠点として衣服が魚臭くなってしまうと言われていました。こちらのみかん農家さんでは収穫時期にたくさんのバイトを雇っているということでしたが、世間は狭く、ここでバイトをしたことがあるという人に、後に栗拾いのバイト先で出会うのでした。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~255日目~。

12.三ヶ日の近くと言えば。。。そうあの稲荷があるんです。新規就農するまでの道のり~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。みかんの産地である三ヶ日は浜松市にあり、愛知県との県境に位置しているため静岡市に行くよりも愛知県に行った方が近かったりします。

そして三ヶ日の近くには農業を奉る有名な稲荷があります。そう豊川稲荷です。因みに私のプロフィール写真は、豊川稲荷にある現役最古の丸形ポストと一緒に撮った時のものです。観光用のはがきも売っていたりするので、このポストに自分宛で郵便を入れてみたら、後日家に届きました。

三ヶ日に行った時は前泊をしたのですが、豊川のホテルに泊まる所を勘違いをして、豊橋のホテルに向かってしまい、(同じ名前のホテルが豊川と豊橋にあったため、ホテル名で向かったのが間違いでした。)奥さんと喧嘩をしましたが、豊橋カレーうどんを食べて仲直りした気がします。というのも後で、豊橋カレーうどんの話をしたら奥さんは食べていないと言っていたのでうろ覚えかもしれませんが。

豊川稲荷は遠いので簡単にはいけないですが、岡山に移住してからは定期的にとあるお稲荷さんへお参りしています。

岡山県。ハーブ。有機JAS。玉野市。無農薬ハーブ。ローズマリー。挿し木。玉野市。無農薬ハーブ。乾燥バジル。粉末バジル。無農薬バジル。みかん。もんしーファーム。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~250日目~。

2022年7月20日水曜日

11.GWはみかん園巡り。東へ行って、西へ行って。~急がば回って1600日~

もんしーファーム代表の津田です。農業フェアのイメージは就職活動フェアと似ています。各出展ブースの前にテーブルと椅子が置いてあり、興味のあるブースに行っては話を聞くという感じです。

その中で規模の大きいみかん農家さんの情報収集をした結果、静岡の農家さんと香川の農家さんと愛媛のJAおちいまばりとで有力な情報を得て、GWの長期休暇を利用して各みかん農家さんを訪問しました。GWの前半は静岡の三ヶ日にあるみかん農家さんに行き、こちらの農家さんは約10ha以上のみかん栽培を行っている大規模農園でした。

三ヶ日では農協が100%出資したマルエム出荷組合という所があり、加盟すればみかんを卸すことができるのですが、このマルエムのマークが三ヶ日ブランドを表しており、私もみかんの箱売りバイトをした時に、一番売りやすかったのもこの三ヶ日みかんでした。理由はとにかく外れが少ないという所で、このマルエム出荷組合ではかなり厳しい選果がされているというお話でした。

実際の園地も見学させてもらいましたが、かなり整備が進んでいまして、各所に車が通れる道路があるため作業性はかなり楽な印象を受けました。(因みに熊本でも同じように園地整備をされている所がほとんどでした。)

三ヶ日みかんがブランド化されていることもあって、みかんの跡継ぎに困っている農家が少なく新規就農者が入り込める可能性は低そうであると感じつつ、GWの後半で香川の観音寺・愛媛の大三島へと向かうのでした。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~250日目~。

10.園芸センターでの講習会。現代農業の謎。~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。福井県にある園芸センターでは家庭菜園向けの講習会を定期的にやっていました。私も2回ほど行きまして、土壌~肥料~害虫~農薬などを勉強しました。個人的に思うことがありますが、肥料をあげると生育速度が上がりますが、合わせて害虫も呼び寄せてしまうと感じます。

窒素肥料が出すアンモニアガスを好んで来るのか、窒素肥料を吸収した植物の葉が食べやすくなるのか、分かりませんが。。。講習会では施肥についても話がありまして、堆肥・石灰・化成肥料を㎡辺りいくらあげたらいいとありました。

それぞれの作物によって肥料の吸収具合が違うのはわかるのですが、何か味見のできない料理を作っている感覚がありまして、肥料をあげてから植物の反応を見るよりかは肥料をあげる場所の雑草を見た方がいいのではないかと思います。肥料が多い箇所ほど雑草が大きく成長し暴れていたりします。

そのようなことを考えていると畑の雑草が多すぎると言われてしまうので、なかなかいい塩梅が難しいところです。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~245日目~。

2022年7月14日木曜日

9.まず出来るところからやってみたら?で入園した市民農園。~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。農業の技術で接ぎ木というものがあります。これは病気に強い品種を土台(例えば、みかんの場合はカラタチなど別の柑橘の品種)にして、育てたい品種を台木(土台)の上にくっつけることで、根から発生する病気を少なくする方法です。実は果樹以外に野菜の苗でも接ぎ木をしていることがあります。

普通の苗よりも少し高いものは接ぎ木苗だったりします。台木とのくっつけ方はシンプルで、切ったもの同士をクリップで止めるだけであったり、シャーペンの芯のようなものを茎の中に入れてくっつける方法などがあります。

さて、私の農業経験はほぼない状態でありましたので(親も農業者でなかったため)、まずは経験してみたらという奥さんの意見で、市民農園に入園することにしました。幸い家の近くに1年5000円で借りれる所がありましたので、じゃがいも・きゅうり・トマト・ナスなどの苗や種イモを買って植えてみました。

総じて思ったのは、夏場の雑草が生えて困ったことと、水がないため家から水を持ってこないといけないのが大変でした。特に市民農園ではお隣さんの畝と距離が近いため、雑草を生やしすぎると嫌がられることがあります。(逆に市民農園で除草剤や農薬を散布する方もいます。)

雑草と水やりに関しては今でも苦労しているため、これは農業の名目なのかもしれません。市民農園だといかに収量を上げるかがポイントになるので、なすときゅうりのコンパニオンプランツ(※)をやってみましたが、なすがあまり育ちませんでした。そして、実際に経験することと農業の本に載っている知識との間で、色々な疑問がわいてきたのです。

※コンパニオンプランツ:野菜や花をそばに植えることでよい影響をもたらす植物のことをいいます。病気や害虫の被害にあいにくくなる、生育がよくなる、風味や味がよくなるといった作用があります。

2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~210日目~。


8.農業フェア。一気に情報収集できる便利な展覧会~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。新規就農をする中で、アンケートや面談の時によく聞かれる質問があります。「ご結婚はされていますか?」と「人と接することは好きですか?」です。

これは創業関係のセミナーだとあまり出てこない質問で、ある意味、農業がそれだけ地域性を大事にしていることの表れでもあります。結婚をしていれば、根付きやすいだろうと考えられていたり、人とよく接する人であれば、地域を担う人になってくれるだろうと考えていたりと、個人的には少し古臭い考えではと疑問を感じてしまいます。

もちろん、すぐに収入が上がらないのでどちらかが家計を支えることができるとか、二人の方が効率的だという意見もありますが、それは創業でも同じことが言えるため、農業をするという情熱があれば、誰でも新規就農者になっていいと思います。むしろ6話でも書きましたが、就農して苦労したことは「資金面と農地の確保」ですので、こういう所を行政がカバーしてくれるような体制が必要なのではないかと思っています。

そんな訳で、年に数回開催される農業フェア(大阪)に行きまして、冒頭のような質問があったりしますが、農業フェアに参加したその時の率直な感想は、参加者がめちゃくちゃ多いでした。この時は奥さんと一緒に行きましたが、少しでも有用な情報を得る為に、空いているブースがあればなりふり構わず聞きまくりました。(時間が夕方までという制限があったため、途中からは奥さんと別行動で、聞きたい情報をそれぞれ聞きにいってました。)

結果、一番最後まで農業フェアに残っていたのが私たちで、ブースの撤収し始めている最中まで情報収集しました。そして、ここで得た人脈から次のみかん農園への訪問をこぎつけることになったのです。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~150日目~。


2022年7月7日木曜日

7.新幹線の線路に犬が脱走。犬は東の方面に向かっていまして、ただいま駅員が捕獲中です。~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。広島を後にした私は、その日の夜に部署の忘年会があったのですが、一路福井へと帰る新幹線で世にも珍しい事件が起きました。

福山駅辺りで新幹線が急に止まり、アナウンスが流れます。「ただいま、岡山駅で犬が線路に脱走しましたので、運転を見合わせております。今しばらくお待ちください」と。犬もたまには違う所を散歩してみたいだろうしと、少し犬に同情してしまいましたが、一応、同僚に「新幹線が遅れそうだから、飲み会遅れます」とメールを打ちます。

その後、すぐに捕まると思いきや、20分くらい後にまたアナウンスが流れます。「ただいま、岡山駅で犬が線路に脱走しましたので、運転を見合わせております。今しばらくお待ちください」。さすがに周りの人も少し苛立ちが出始めましたが、頑張って捕まえようとしているJRの社員さんのことを考えると仕方がないのかなと思いました。

そして、その20分くらい後にまたアナウンスが流れます。「岡山駅で脱走した犬ですが、現在、東の方面に向かっていまして、ただいま駅員が捕獲中です。今しばらくお待ちください。」・・・( ゚Д゚)???。何かアナウンスしないといけないと思ったのか、もしくはそんなマニュアルがないためか、車掌さんもよく分からない情報をアナウンスし始めて、乗客の人ももう笑うしかなかったです。

結局、45分遅れで新大阪駅までたどり着いて特急に乗り換えました。奇しくも、2018年をもうすぐ迎える時期にあった戌のお話でした。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~122日目~。


6.広島県の柑橘の現状。行ってからわかる農業に対する取組み姿勢。~急がば回って1600日~

 もんしーファーム代表の津田です。新規就農者が就農する際に苦労したことの中で最も多いのが、「農地の確保」と「資金面」です。

よくある話では、良い農地ほど人には貸さず、悪い農地ほど人に貸すと言われます。この悪い農地とは、水はけが悪い・立地性が悪い・水の確保が難しい・獣害が多いなどがあります。そのため、比較的良い農地を借りようと思うと、やはり地域に溶け込むことをしないと難しく、悪い農地でも良い農地に変えれる自信があればまた話は別であります。

熊本を後にして広島に向かった私は、広島県庁の農林水産課で柑橘の新規就農についての話を聞いて啞然としました。広島には広島県果実農業協同組合連合会(通称:広果連)というJAが出資した組合があり、新規就農者の研修及び就農後の販売も全部取り仕切っているということでした。そして、柑橘を選択した場合、選択肢はその一択しかないと。(行政とJAの結びつきが強すぎる印象でした。)

その話を聞いて、「農業も創業」と考えていた私は、生産者は広果連の下請け会社であるようなやり方に、なかば喧嘩割れをして、その日の昼に呉市役所の農林水産課とも新規就農の話を聞きましたが、やはり返ってくる答えはあまり変わりませんでした。(当時、広島県の柑橘の研修先は呉市の宮盛農園という所でした。柑橘の場合はほぼ呉市での新規就農となるため、現状を聞くためにアポイントを取って訪問しました。)

今回の訪問で広島での新規就農の可能性を感じなくなり、途方に暮れながら福井へ帰る新幹線の中で世にも珍しい事件が起きました。


2017年、30歳の夏に転職をすると決めてから、2022年に認定新規就農者になるまで。~122日目~。